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巧の話を要約すると、こうだった。
それなりに有名な曲も出来てきて、有名な歌い手さんに歌ってもらったりもしているが、なんか違う。
で、今日の音楽の授業で歌ってる俺の声を聞いて、これだと思った、と。
「なるほど」
「いやー、毎日喋ってるのに、なんで気付かなかったんだろー」
またも嬉しそうにニヤニヤ笑う。図体の割に幼い顔がゆるゆるになっていた。
「俺の声、なんか違うか?」
「うん!!」
問い掛けると、急に顔を引き締め、目を輝かせた。
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