第五章 ~ 悪魔の優しさ ~

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二人はこちらには 気付いていない模様。 ーーーコレは。 気にならない訳がない。 オレは仕事中にも関わらず コソッとカフェの店内に 足を踏み入れて。 暁臣とカヨに気付かれないように ガラスの仕切りがある 隣の席へと陣取って。 この席が上手く空いてて マジ、良かった。 お冷を持ってきた店員に アメリカンを注文し オレは聞き耳を立てた。 「あ、あの… 突然、お誘いして… 申し訳ありません。」 カヨの声が聞こえて 表情は分からないが 相当、緊張している模様。 大学に行ってから 暁臣を捕まえたのか? 「…それで、お話とは?」 暁臣のいつも通りの どこか冷めた ーーー低い声。 ・
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