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「…でもな…暁臣…」
オレが口を開くと
暁臣は小さく息を吐いて
静かに目を伏せる。
「気持ちが無いと分かれば
身体を求めてくる。
“それだけでいいから”、だと。
“それだけの事”で
また期待してくる。
俺に纏わり付いてきた人間は
皆、そうだった。」
「でも、カヨは…
ウチの妹は、今までお前に
纏わり付いてきた女とは…」
「違う、かもしれないし
違わない、かもしれない。」
オレの言葉を遮った
暁臣は店内に視線を流し
呆れたように言い放って。
オレは思わず
顔を顰めて拳を握った。
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