第七章 ~ 妹の声 ~

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カヨの妊娠発覚から一ヶ月。 田島家も橋口家も 親族総出で喜んでいて。 まぁ、オレも その一人なんだけど。 「分かったよっ!! 桃、だな? 買ったら行くから!!」 オレは雨の音に負けじと 声を張って応えてから 通話を切った。 カヨは妊娠3ヶ月くらいで 悪阻が酷くて 実家に帰ってくる事が 多くなっていたらしい。 悪阻の時はグレープフルーツ等が 好まれると聞いた事があるけど 柑橘類じゃなくて、桃? 人、それぞれ…か? 現在地から電車で 1駅先に実家がある。 まぁ、久々だし 届けてやるか。 そう思いながら 桃を買ってから 実家に向かった。 ・
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