第七章 ~ 妹の声 ~

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オレは混乱しながらも 必死に説明して。 救急隊員はオレの話を 搬送先に渡す送り状に そのまま記したようだった。 カヨは子供の頃に 小児科で処方された薬で 発疹が出た事があって。 薬を処方してもらう時は 必ず、それを考慮して 出して貰わなければならない。 オレは気を落ち着けようと 小さく深呼吸をして。 確かに雨足も弱まらない。 視界も悪過ぎる。 事故で通行止めなんて 勘弁してくれ… 産婦人科に行けないなら どうしたらいいんだ… 頭を抱えるオレの側で 救急隊員たちは 無線か何かでやり取りを しているみたいだった。 そして… カヨの容体を考慮して 掛かりつけの産婦人科より 近場にあり、受け入れ可能な 医療機関に運ばれる事になる。 カヨが搬送されたのが ーーー藤堂総合病院。 ・
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