第二章 ~ 冷酷な悪魔 ~

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取り残された奴とオレ。 藤堂暁臣は叩かれた頬を 気にする様子もなく 無言で立ち去ろうとして。 「…なぁ。お前ってさ。 もしかして、女嫌い?」 オレと暁臣の初めての会話は そのオレの一言だった。 咄嗟に問い掛けたオレは 何やってんだ、って 自分の発言に後悔したけど。 問い掛けた内容は 奴の言動から単純に感じた事で。 「まぁ、ストレス発散とか 性欲発散で身体だけの関係も オレは十分、有りだと思うけど。 好きな女が出来て 付き合ってエッチすんのが 一番気持ちいいぜ? 今のお前見てたら そういうのが抜けてんじゃね?」 立ち去ろうとした足を 意外にも止めた奴を 無意識に見つめて オレは話し掛けていた。 「…俺には縁のない話だな。」 ・
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