第三章 ~ 妹と友達 ~

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淡々と話す暁臣が 書物の頁を捲る手元に 無意識に目が向かって。 「…お前の…その手。」 オレの些細な呟きに 暁臣がチラリと視線を向けた。 暁臣の手は男ながらの 大きな手をしていて 指も意外と骨張ってるが 指の長さがそれを カバーしているようで。 だが、握り拳は… 手の甲と指の付け根の 出張った拳骨が真っ平ら。 コレは… 長年、打ち付けてなきゃ ここまで骨が変形する訳ない。 「結構、喧嘩っ早い?」 オレの問い掛けに 暁臣は小さく息を吐いて 視線を戻した。 「分相応に生きてきただけです。」 ・
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