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「藤堂君」
学食でオレの昼飯に
付き合う暁臣に
声を掛けてきたのは…
「高崎講師が研究室に
来るように、って
伝言、頼まれたの。」
暁臣を前にすると
赤くなる他の女子とは違い
ハキハキと暁臣に
伝言を話す若杉瑞穂 。
茶髪のストレートロングに
高い鼻筋と形の良い唇。
二重瞼の瞳に強い意志を
携えたような勝気美人。
瑞穂はゼミが同じで
オレは入学当初から
よく話たりしてたんだけど。
オレが暁臣と連むようになって
自然と瑞穂も暁臣と
話すようになっていた。
「はい。
わざわざ、ありがとうございます。」
暁臣は書物をパタン、と
閉じて瑞穂に礼を言って
椅子から立ち上がった。
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