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瑞穂がボヤいた言葉に
オレは笑うしかない。
「でも、あいつ別に
嫌がってもないし。
性格云々は関係ねーよ。」
そう言いながら
オレはお冷を口に運んだ。
瑞穂は暁臣が去って行った
方向を見つめて
小さく息を吐いた。
瑞穂は…
暁臣に惚れてんのかな。
オレが見てきた中で
暁臣に媚びたり
猫撫で声で擦り寄ってくる
女子達とは瑞穂は違うから。
暁臣もその辺は
接し易そうに見える。
「…高崎講師に言われた。」
ざわめく学食内に
瑞穂が低く小さな声で呟いた。
「何を?」
「…見下すみたいな顔して
“あなたも、藤堂君と寝た?”って。」
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