第三章 ~ 妹と友達 ~

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その頃の妹・カヨは オレの一人暮らしのアパートに 実家からの差し入れだと ニコニコ上機嫌で 届け物をしてきて。 「ねぇ、お兄ちゃん。 今度…彼と会ってくれない?」 「は?」 カヨが恐る恐る 尋ねてきたかと思えば そんな内容で。 「彼にね…お兄ちゃんの話したら 一度、会ってみたい、って… 両親に会わせる前に お兄ちゃんだけでも 会ってくれたら デモンストレーション、って言うか 私にも、そういう雰囲気が 少しだけ分かるかな、って…」 「…まぁ、別にいいけど。」 兄としては。 まぁ、多少は複雑で。 妹の彼氏に会う、なんて人生初。 って、妹に彼氏が出来たのが 初めてなんだから当たり前だけど。 まぁ、通るべき道なのは 理解していたんだが。 無性に、親父の気持ちが すごく、よく分かった。 ・
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