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「昔の事って…妹さん?」
瑞穂が躊躇うように
オレに問い掛けてきて。
店内はオレ達以外に
客はいなくて、静かだった。
オレは小さく息を吐き
珈琲カップを口に運んで。
ブラックの珈琲を
一口、喉に流し込んだ。
「…オレはさ…
暁臣がいなかったら
今頃、ブタ箱入ってた…」
オレがポソリと呟いた言葉に
瑞穂も謙介さんも
静かに目を伏せて。
「…妹さんって
どんな子だったの?」
瑞穂が問い掛けた声に
オレは静かに微笑んだ。
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