第一章 ~ 妹 ~

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「昔の事って…妹さん?」 瑞穂が躊躇うように オレに問い掛けてきて。 店内はオレ達以外に 客はいなくて、静かだった。 オレは小さく息を吐き 珈琲カップを口に運んで。 ブラックの珈琲を 一口、喉に流し込んだ。 「…オレはさ… 暁臣がいなかったら 今頃、ブタ箱入ってた…」 オレがポソリと呟いた言葉に 瑞穂も謙介さんも 静かに目を伏せて。 「…妹さんって どんな子だったの?」 瑞穂が問い掛けた声に オレは静かに微笑んだ。 ・
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