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「…それ、傷痕?」
素早く脱衣したオレが
タオルで腰を巻く暁臣に
ふいに問い掛けたのは
ーーー暁臣の傷痕。
暁臣の左肩から胸板に掛けて
20cm程の傷痕が走っている。
暁臣は小さく息を吐いて
何も言わずに
大浴場に足を進めた。
触れてはいけない
部分だったか…?
問い掛けた自分に
多少の後悔を抱えつつ
頭と身体を洗って。
その間はずっと
暁臣は無言だった。
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