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大浴場の浴槽に浸かり
湯気の中に近付く人物がいて
オレは顔を上げた。
「…おぉ。暁臣か…」
暁臣は無言のまま
オレの隣に距離を取りつつ
湯船に浸かって。
「…さっきは悪かったな。
誰にでも聞かれたくない事の
一つや二つ、あんのにさ。
オレ、昔から無神経なトコ
あっからさ…悪い…」
オレは昔からそうなんだ。
お調子者で馬鹿で…
空気読めない所があって。
そんなオレが嫌で
離れた友達も何人かいたな。
センチメンタルになり
深々と頭を下げて
暁臣に謝罪すると。
「まぁ、確かに。
初っ端からズケズケと
口を挟んできた時から
もう分かってたけど。」
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