第四章 ~ 悪魔の傷痕 ~

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大浴場の浴槽に浸かり 湯気の中に近付く人物がいて オレは顔を上げた。 「…おぉ。暁臣か…」 暁臣は無言のまま オレの隣に距離を取りつつ 湯船に浸かって。 「…さっきは悪かったな。 誰にでも聞かれたくない事の 一つや二つ、あんのにさ。 オレ、昔から無神経なトコ あっからさ…悪い…」 オレは昔からそうなんだ。 お調子者で馬鹿で… 空気読めない所があって。 そんなオレが嫌で 離れた友達も何人かいたな。 センチメンタルになり 深々と頭を下げて 暁臣に謝罪すると。 「まぁ、確かに。 初っ端からズケズケと 口を挟んできた時から もう分かってたけど。」 ・
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