第四章 ~ 悪魔の傷痕 ~

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暁臣は呆れたように そう言いながら 大浴場の壁に描かれた 富士の山を眺めて。 「空気読めない所は 多少は直すべきだけど。 でも、お前は他人の感情に 敏感だから。」 暁臣が放った言葉に オレは目を見開いて。 他人の感情に敏感? 「お前は他人の気持ちを ちゃんと理解して 思い遣ってやれんじゃん。 俺には出来ねぇ事だよ」 目を見開いたままの アホ面なオレに 暁臣は視線を向けて。 「育った環境が良かったんだな」 そう呟いて 暁臣はフッと笑った。 ーーー切なそうに… ・
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