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暁臣は傷痕を慈しむように
優しい手付きで撫でた。
今まで見た事もない
ーーー柔らかい眼差しで…
「…この傷のお陰か…
見つけたんだ…“太陽”。」
暁臣の声が今までより
優しい気がする。
「傷のお陰で…太陽?」
オレの声にも
暁臣は眼差しを
上げる事は無かった。
ーーー愛おしそうに
傷痕を見つめたまま…
「…歳も分かんねーし
顔もハッキリ覚えてねぇけど…
ハンカチ貸してくれた
“女の子”がいたんだ…」
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