第四章 ~ 悪魔の傷痕 ~

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暁臣は傷痕を慈しむように 優しい手付きで撫でた。 今まで見た事もない ーーー柔らかい眼差しで… 「…この傷のお陰か… 見つけたんだ…“太陽”。」 暁臣の声が今までより 優しい気がする。 「傷のお陰で…太陽?」 オレの声にも 暁臣は眼差しを 上げる事は無かった。 ーーー愛おしそうに 傷痕を見つめたまま… 「…歳も分かんねーし 顔もハッキリ覚えてねぇけど… ハンカチ貸してくれた “女の子”がいたんだ…」 ・
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