いざ、異世界へ

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――――― 「くっそ、転移魔法ミスったか?」 何処かの屋敷の中、恐らく上級貴族の家かな? 「さっさと帰るか……」 氷結魔法以外はからっきしな俺は、簡単な転移もまだ充分に扱えない為、少し集中する。 「【てん──」 「誰?」 後ろから声を掛けられ、振り返ってみる。 そこに居たのは一人の少女だった。 長い黒髪に深紅の瞳、そして何よりも目を引くのが頭から生えた猫のような耳。 「獣人か、初めて見た。」 服を見てみると、間違いなく奴隷だと分かる、ボロボロの服を着ていた。 仕方無いか。この国、亜人種差別が無茶苦茶酷いもんなぁ。
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