3207人が本棚に入れています
本棚に追加
―――――
「くっそ、転移魔法ミスったか?」
何処かの屋敷の中、恐らく上級貴族の家かな?
「さっさと帰るか……」
氷結魔法以外はからっきしな俺は、簡単な転移もまだ充分に扱えない為、少し集中する。
「【てん──」
「誰?」
後ろから声を掛けられ、振り返ってみる。
そこに居たのは一人の少女だった。
長い黒髪に深紅の瞳、そして何よりも目を引くのが頭から生えた猫のような耳。
「獣人か、初めて見た。」
服を見てみると、間違いなく奴隷だと分かる、ボロボロの服を着ていた。
仕方無いか。この国、亜人種差別が無茶苦茶酷いもんなぁ。
最初のコメントを投稿しよう!