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少年はぱくぱくと物凄い勢いでジュレを頬張りあっという間に平らげた。本当は一緒に食べようと思って2つ用意していたジュレは結局、両方とも少年のお腹の中に収まった。
「ボクが大きくなったらよっしーのお店で働かせてよ」
「ピンクと白のギンガムチェックのふりふりエプロンのメイド服とかかわいいわね」
「うん、かわいい!!」
少年は身を乗り出して賛同した。ポケットの中の携帯が竜ちゃんの到着を知らせる。
「あ~あ、もうお迎えの時間かぁ。よっしーと話してると時間がすぐに経っちゃうんだ」
少年は残念そうに口をすぼめる。
「じゃあ、今度は約束して、一緒に遊ばない?」
そんな表情の少年がかわいくて、提案をしてみた。「いいの?」と驚いたように少年の目が丸くなる。
「もちろん。だって私たちもう友達でしょ?今度は私の知ってるカフェに案内するわ。かわいいお店だから、きっと君も気に入ってくれるはずよ」
携帯の番号を持っていたメモに書き、ヒマな時に連絡してと少年に渡した。
「サンゴ・・・」
メモを受け取った少年が私の顔を覗き込んだ。え?と思わず訊き返す。
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