ありきたりなにこまき

3/3
前へ
/8ページ
次へ
だけど、私がしている恋は普通の恋じゃない。 同性に恋しているからだ。 …ホントどうしたらいいのかしら… 憂鬱に浸るお昼休みだった。 ― ―― ――― ―――― ――――― 海未「はい!あともう1セット!頑張って!」 μ's「はい!」 にこ「………」 放課後の練習。 やはり頭の中はあの悩みでいっぱいだ。 同じ空間に真姫がいるからなおさら。 海未「はい!お疲れ様でした!今日の練習はこれで終わりなので、しっかり柔軟して休んでくださいね」 μ's「はい!」 にこ「ふぅ…」 希「にこっち?」 にこ「ん、何?」 希「今日のにこっちは、なんだか上の空やったからどーしたのかなーって」 やっぱり希はみんなを細かく見てる。 そんな優しさも、今の私は上手く受け取れなくなっている。 にこ「…なんでもないわ」 希「ふーん…。そっか!ほな、ごめんな!」 にこ「いいわよ、別に」 はは、希なら受けとめて聞いてくれそうなのに。 物事を冷静に見れなくなってるみたいね。 着替えを済ませ、下駄箱へと向かう。 足取りも重い。この悩みはどのぐらい続いてるのかな…。 体感的には3年も4年も悩んでいる感じがする。 実際には2、3か月くらいかな。 そんなことを考えながらぼーっと、雨の降りそうな空を見ながら歩いていると 希「にこーっち!!」 にこ「あだぁっ!?」 首筋にクロスチョップが…。 頭がすっ飛ぶかと思ったわ…。 にこ「な、何すんのよぉっ!!」 希「あははっ、にこっちを誘おう思うてな!」 にこ「…へ?」 希「うちとデートしよ!」 にこ「…はぁ?」
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加