第1章

5/9
前へ
/27ページ
次へ
「藍鉄!よく着たな!!」 「驚かせないで下さい!」 手を引いたのは狐鉄でした。 「おなかすいたんだもん。」 耳をぴこぴこ動かして、 膨れっ面になっている。 「はい。 ちゃんと持ってきましたよ?」 「おいなり♪おいなり♪」 ぱあっと笑顔になる。 この顔を見ると何故か 幸せな感じがする。 「ありがと藍鉄♪」 ちゅっと狐鉄は 僕の頬にキスした。 「なっ…ちょっ…と………」 「藍鉄、顔真っ赤じゃん」 ゲラゲラと笑う狐鉄。 「え…だって…だって」 「時雨にぃがさ、 女の子としかやんないヤツは 人生暇人だよ。って 言ってたからさ~」 「時雨兄さま…」 少し脱帽した。 いやかなり脱帽した。
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加