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始まった二回戦の相手は、なんと禁止されている筈の対人戦。
しかし運営は中止する事無く大会を続行させる。
これに対し何も物言わない国王に対し、フェンデリックとルティエ、ベルネ、イルザは、禁止されているが、国王のいる展望室に直接向かう事にする。
一方会場では、ハルー人の繰り出す魔術が、エルドとシャーノを襲っていた。
会場からはハルー人に対する容赦ない罵声や中傷。
それがこの世界、変わるのではなく、適応しなければならないんだと仮面を脱いだもう一人の敵選手の正体は、ユークであった。
そしてハルー人の女性の正体は、10年前にシャーノが失った最愛の恋人、セシエであった。
必死に自身の名を呼びかけるシャーノであったが、セシエは教団により洗脳されており、自身をホマル人の道具として見る様になってしまっていた。
そうでもしない限り、ハルー人は永遠に迫害されると言うユークと、道具では無くあくまで同じ人間だと言うエルド。
例え理想論だと言われても____。
相反する2つの思いの中で、シャーノは自身の思いの丈を叫ぶ。
それはシャーノ自身も、10年前の自分と似た境遇のエルドを見て、感じた事であったからだ。
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