19 ~賢者を求めて~

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 エルドとルティエを交互に見ながら、短い金髪の軍人が言う。 「……重い話か?」  ソランが何かを察したのか、二人の軍人に訊く。 「……とても」 「分かった。エルド君、悪いが席を外してくれ」  急に仕事の顔に戻り、エルドは張り詰めたソランの顔を見て、はいと返事をするしかなかった。 「行こうルティエ」 「うん。お大事に」 「おう。また見舞いに来てくれよ」  手を振り、ソランが答える。 「まったく若い娘なんて部屋に入れて。嫁さんにどつかれますよ」 「勘弁してくれ」 「お花どうぞ」  二人とソランの会話。 そして思い出したかの様にその視線を、軍人であり息子である、フェンデリックに向けた。  「フェンデリック。お前もだ」 「父上。自分は同じ軍人であります。話しを聴くくらいは……」 「駄目だ。エルド君達と一緒に行け」  フェンデリックは何か言いたげに、唇をきつく噛み締めていた。 二人の軍人は、どうしたものかと頭をかきつつ、顔を見合わせていた。 「命令だ」 「……分かりました」  フェンデリックは顔を上げてソランを、睨んでいるともとれる眼差しで、しかし見つめて納得していた。  
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