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「そろそろ集合の時間だ」
エルドはルティエにそう告げた。
「フェンデリックさんは……」
「クソッ!」
エルドがフェンデリックの方を向いたその時、先程まで三人がいた部屋の中から、ソランの大声が突然響いた。
そして間髪入れずに扉が開き、ソランが服を着ながら飛び出して来た。
「ソランさん!?」
「父さん!?」
「お前達まだいたのか!」
ソランはエルド達を見て驚き、少しだけ考えている様子だ。
その後ろから二人の軍人が慌てて後を追いかけて来る。
「ソランさん怪我がまだ!」
「エルド君。君はシス教団と戦っていると言ったな?」
ソランがそんな同僚の声に耳も貸さず、エルドの瞳を見据えて、訊いてくる。
「は、はい」
ソランの剣幕に、少々圧倒されながらも、エルドは答える。
「フェンデリックも何れは知る事になるか……」
ソランの言葉に、フェンデリックの瞳孔が少しだけ動く。
「どうしたんです?」
フェンデリックが訊く。
「しかしソランさん……!」
「グンデスの周りを捜させていた俺の部下がやられた。エドワードだ」
同僚の制止を聴かず、ソランはエルドとルティエが聴く前で話す。
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