血と涙と心の刃

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仕事を終えて凜子に連絡を入れる。 彼女は実家にいるらしく、俺は職場を出てすぐ直接彼女を迎えに行った。 凜子の実家は市北部の住宅街に位置し、近所には高層の市営住宅の建物や比較的新しい家が立ち並んでいる。 今までこの地域にほあまり来る事がなかったが、以前住んでいた“江南団地”と雰囲気が似ているような気がして親近感が湧く。 「お待たせっ! 春哉寝かしつけてたから遅くなっちゃって・・・。」 凜子は息子を寝かし付け、充分と時間を取れるよう俺に配慮してくれたようだ。 ふわりと香る懐かしい香り。 さっきは見舞いのため付けていなかったようだが、凜子の髪の毛からは学生時代によく付けていた香水の香りが漂っていた。
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