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時刻は16時半を回った。 ファミレスの店内には学校帰りの高校生の姿が目立つ。 この店は国道沿いに位置し、2つの高校の学生が利用するバス停のすぐ傍にある。 「懐かしいな・・・。」 臙脂色のスカーフのセーラー服を見て、凜子は懐かしそうに笑みを浮かべている。 彼女の出身校である市立西高校。 この界隈では2、3番目の学校だが、普通科と商業科を併設している公立では珍しい形態の学校だった。 「うちの学校、スポーツだけは強かったんだよね。 頭じゃ東高に及ばないけど、運動部の大半は地区トップレベルだったし。」
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