Vol.15 血と涙と心の刃

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したい事ができない欲求不満は募るばかり。

サッカー、自由な外出、異性との触れ合い・・・。

許されるのは、仕事帰りに時々寄るパチンコ屋での遊びのみ。

それ以外の外出は繭李が“女”の影を気にしてしまい、理不尽にも許されはしなかったのだ。

繭李の束縛の中から抜け出すかのように、俺は５月の連休に帰省してきた笑美を抱いた。

だけど、俺からは誘っていない。

外で遊べない、家でもセックスできない俺に同情し、笑美は自分の体を使って俺を慰めただけ。

完全なる“割り切り”のはずだった。

しかし、思わぬところで浮気がばれ、その時から繭李は更に俺をきつく縛るようになったのだ。