92人が本棚に入れています
本棚に追加
◆◆
どうしようもなくて・・・。
俺は凜子に謝り、彼女を置いてファミレスを出てきてしまった。
繭李は唐突に「帰る」と言いだし、戸惑う昂太に笑顔を残して俺の腕を引っ張っていく。
当たり前のように駐車場に停めてあった俺の車に乗り込み、助手席のシートベルトを締めながら大きな溜め息を吐いた。
「帰るよ!」
繭李の命令に従うしかない俺。
罪悪感はないはずなのに、繭李を怒らせてしまった事だけがただただ怖かった。
女友達といた俺。
繭李も男友達と一緒にいて、状況はお相子だったはず。
だけど繭李は怒っている。
俺が約束を破り、勝手に女と会っていた事を・・・。
最初のコメントを投稿しよう!