◆◆

1/10
前へ
/39ページ
次へ

◆◆

どうしようもなくて・・・。 俺は凜子に謝り、彼女を置いてファミレスを出てきてしまった。 繭李は唐突に「帰る」と言いだし、戸惑う昂太に笑顔を残して俺の腕を引っ張っていく。 当たり前のように駐車場に停めてあった俺の車に乗り込み、助手席のシートベルトを締めながら大きな溜め息を吐いた。 「帰るよ!」 繭李の命令に従うしかない俺。 罪悪感はないはずなのに、繭李を怒らせてしまった事だけがただただ怖かった。 女友達といた俺。 繭李も男友達と一緒にいて、状況はお相子だったはず。 だけど繭李は怒っている。 俺が約束を破り、勝手に女と会っていた事を・・・。
/39ページ

最初のコメントを投稿しよう!

92人が本棚に入れています
本棚に追加