第一章 【迷夢】

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「おい、汰一?」  人々が多く行き交う交差点で、汰一――曽我部汰一(そがべ たいち)はぴたりと立ち止まった。  友人の声が聞こえているのかいないのか、汰一は向かっていた先とは違う方向へと脚を運んでいく。  一歩一歩、確実に。ある場所――いや、ある人を目指して。 .
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