うんざりする存在

3/11

4人が本棚に入れています
本棚に追加
/11ページ
 ――じゃさっさと出てけと言ってやった。  こんな時期に家出してウチに転がり込んできたくせに、態度デカすぎる。 「嘘、怒ってるん?」  するとこいつは甘え声を出してベッタリとくっついてきた。 「だってさ、ずっとほったらかしとかイヤなんだもん。構ってー」  さっきのもう一回して暖まろ、と言ってオレを畳に押し倒す。  オマエはオレの時間をどんだけ邪魔すれば気が済むんだ?  香水臭さにいっそうイラついて、ポーズボタンを押してコントローラーを放り投げたオレは、アイツをひっくり返して馬乗りになった。  ニットの下でぶるんと揺れた胸も、今は何とも思わねえ。  ――このブス。  オマエじゃもう、勃たねえよ。
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加