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玲緒奈が俺きっかけでその正解を見つけられそうなら、それは俺にとって誇らしいことだ。うん、それはいいんだけどね。
「そうか。そりゃあ応援したいところだが。で、何で決闘したの?」
「ふふっ、それ言わなきゃ解らないんですか、先輩」
玲緒奈の声を聴くため自分のスマホに注目していると、後ろで何やらそこそこ大きな物を取り出すような音に気が付いた。
振り返るとそこには、カバンからノートパソコンを取り出す広島。最近のパソコンはSSDが普及したお陰で随分軽く薄くなったよね。
「さぁ、赤坂。いや〈heartful〉のギルドマスターレート!俺とも〈決闘〉しようぜ!」
ソロプレイヤー の L@VER が勝負をしかけてきた!
「いやだから、何でお前らすぐ決闘挑んでくるの!?PvP勢多すぎません!?」
実際のところ、〈IAO〉はダンジョン攻略やプレイヤー間のコミュニケーション、あとはコレクション要素に重きを置いており、それらに次いで〈決戦場〉での大規模な対人戦がホットコンテンツとなっており、一対一のPvPはそこまで推奨されていない。
それが何故、俺はこうも決闘挑まれ体質なのだろうか。
「決まっているだろう、そんなこと。なぁ、獅子奈嬢」
「ですよねー、ラバーパイセン」
二人は通話のタイムラグをものともせず、何故か声を重ねて言った。
「赤坂がリア友で一番強いから!」
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