いつもの夢

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「健太君!また、おねしょして悪い子ね!約束ノートに、もう、おねしょしないって書いたでしょ!」 「ごめんなざい」 健太は大粒の涙を流し泣いている。 「約束ノートに書いた約束破った子はどうなるんだっけ!?」 施設で働く浅見洋子は、眉間に皺を寄せながら健太を叱っている。 「…洋子先生に打たれまず」 健太は震えながら小声で答えた。 「そうよ叩かれるのよ!約束破るような子は、先生にお仕置きされるのよ!」 洋子はそう言うと、健太の頬を平手で叩いた。 「バチン!」 子供の頬を叩く音にしては、やけに大きな音が部屋に木霊する。 それほどの力で健太の頬を叩いたのだ。
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