第八章

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蓮は力任せに沖田を弾き飛ばすと、平突きの構えをして追撃していく。 が、それも受け止められた。 二人はそのまま鍔迫り合いになる。 「強くなりましたね、立花さん」 「沖田もなっ!」 押し合う二人に平隊士たちは見入っていた。 お互いは全く譲ることなく切り結んだ。 そして弾かれたように距離を取る。 と、沖田の構えが変わった。 独特な中段の構え。 三段突きがくる。そう察知した蓮は大きく距離を取ると居合いの構えをする。 ータン 軽く踏み込む音が一度。 同時に三連続の突きが蓮を襲った。 蓮は冷静に突きをかわしていく。 そして木刀を一閃して沖田の木刀を弾き飛ばし、そのまま首筋に当てる。 「ハハッ。やっぱり適いませんね」 「すげー、立花先生。沖田組長を倒すなんて」 「もしかしたら斎藤組長よりも強いかもな」 沖田は蓮を見る。蓮は木刀を離した。 「沖田組長、ありがとうございました」 「うん、また手合わせしてくれる?」 蓮は頷くと隊士に言った。 「稽古を再開しろ!ぐずぐずするな!」 こうして稽古が再開され、蓮は道場を後にした。 このあと蓮が土方にこっぴどく叱られたのは言うまでもない。
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