序章

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何やら外が騒がしい。 扉を開けて外を見ると、そこには火が上っていた。真っ暗な闇を明るくしている。辺りは焼け野原、劈くような悲鳴。 少年はただ呆然とその光景を見つめていた。 唖然と佇む少年は、声すら出せない。 まるで現実とかけ離れた光景に頭がついていかない。 だが、これは現実だった。 安寧を享受していた彼らにとって、こんなことなど起こるなど想定してなかっただろう。 なんでこうなったんだ? 誰もその問いに答えられる者はいなかった。
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