第1章

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答えは、至って簡単だ。 服に附着すれば、布に引火し火達磨(ヒダルマ)と化し炎上。 直接地膚(ジハダ)に附着すれば、皮膚が燃え焼き切れる。 どっち道は大火傷をするんだ。 つまり、『火気厳禁』と書かれたドラム缶の近くにいた人間や物には、その可燃性の高い液状物が飛翔し附着してしまうんだ。 その為、ドラム缶の周りにいた大人達は、銃を捨てて火を消すのに必死になっている。 一部では、銃のマガジンに附着して暴発している所もある。 引火した大人達の中には、火を消したヤツもいるが、大半が火の早さに追い付けず、焼け死んだ者達がいる。 少年は、ファイブセブンで動きを止めている数人の大人達の額に風穴を開け、コンテナに直ぐに隠れた。 それと同時に上から爆発音がすると上から先ほどと同じ真っ赤にペイントされた『火気厳禁』と書かれたドラム缶が4つと鉄パイプが数十本降り注いだ。 大人達は、何人か避けたり当たらなかったりするが、反応できず鉄パイプが体に刺さり死亡している大人達が数十人いる。 4つのドラム缶は、地面に落ちると中に入っていた可燃性の液状物が大人達の足元や服に四散し附着した。 大人達は、その液体に気付きその場所から逃げ出す。 だが、出口が無い あるとすれば、少年のコンテナを越えた場所にあるのだ。 ギャングの一人が命乞いを少年にするが、少年は眉一つ動かさず、そのギャングの足元に拾ったジッポーライターを投げ捨てた。
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