迷い姫

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美加は、布団から半身起こし何を話せばよいのか戸惑っているうちに、 女性は何もしゃべらず、すっと部屋の外にでていった。 美加は立ち上がろうとしたが、頭を強く打ったのだろうか、立ち上がれず、そのまま横になった。 ゆっくり六畳ほどの部屋を見渡した。 まったく身に覚えのない部屋ーーー 今度は、背の高い端正な顔立ちの男性が入ってきた。 やはり着物だ。 「ここはどこでしょうか?」 とたずねようとしたのにーーー。
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