迷い姫

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美加の頭の中は、 いま何が起こっているか理解することができずに ただ混乱のうずがまわっていた。 男性が何を言っているのか、 またこれはどういう状況なのか、美加には見当もつかない。 それでも振り絞る声で、 「ーーーはい」 と、どうにか一言口にだすことができた。 先ほどの女性が侍女のさくらという名であり、 その者が美加の手をあたたかい手ぬぐいで拭いてくれた。
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