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酒宴の主がいなくなったので、
秀吉が急に大きな態度になり、美加を見下ろすようにそばに立つ。
「ヒメ、ヒメと呼ばれるには、身分不相応な気もするがな。
酌の相手は任されても夜の相手は任されてはもらえるのか。
ヒメが頼むなら、この秀吉がお相手しようか。」
美加は思わずキッと睨み返すと、
「蘭丸、怖い妹ヒメの子守をおしつけられたのう。あはは」
甲高い笑い声が響く。
それにつられ、他の武将も美加のことを笑い者にした。
蘭丸だけが無表情のままだった。
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