さかずきを賜る姫

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「申し訳ございません。」 ”二晩続けて酌をさせてもらっただけだというのに、 勘違いしてはいけないーーーー 側室でもめかけでもないわたしの立場など、 取るに足らないものーーー” 蘭丸が呆れて、説教にも疲れ、自然と愚痴が漏れた。 「姫が夜伽をしてくれたならば、 森家の立場もあがるのですが・・・無理そうですね。」 “夜伽? お鍋の方や、おつねの方とやらのように?こんな私が? まともに顔をみることさえできないのに。” 自分が信長公のおそばに夜伽のお役目として侍ることを 想像しかけたらーーー
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