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「いや、よいのです。」
と蘭丸がつぶやき下がっていき、
同時にさくらが入ってきた。
「殿方というのは、おなごを夜伽の相手としか思っていないのでしょうか。
姫、気になさらないことです。」
いつもはおとなしいさくらがいつになく強い口調で美加の味方をする。
「さくら、どうしたのですか」
強い口調から一転、唇をかみ締め
今にも涙がこぼれおちそうになったさくら。
「もう、お館様はおやすみでしょう。
小声でなら泣いても構いませんよ、さくら。」
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