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美加は蘭丸が言いたかったことが、伽のことではなくて、安堵した。
蘭丸はお茶を一口飲んで、まだ続ける。
「いきなり、このお部屋にいらっしゃって、葡萄酒を側室にご馳走になる上、お泊まりになるなど・・・。
お館様は少し変わられた。」
美加は意外であった。
信長公は美加の前ではときに少年のように振る舞いになるし、またときには、ずっと大人の男性で自分のことをもてあそばれる。
そんな信長公の姿を長年近くで仕えてきた蘭丸が、今までにないこと、と言う。
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