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信長公は美加の室に
一歩足を踏み入れると、
座り込むつもりはないらしく、
立ったままの姿勢であった。
「美加、
先ほど南蛮商人に会ってな。
物珍しきものを献上された。
あーもんどなる木ノ実から、
絞り出された油だそうだ。
なにやら皮膚につけると、
美しくなるそうだぞ、美加。
そなたに与えよう。」
美加に瓶に入った南蛮製の
木ノ実油を美加に手渡して
湯殿へと足を運ぶため、
信長公は去っていった。
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