第1章

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男は悔しさを滲ませた顔でギリリと奥歯を噛み締め、何かを逡巡している。 うーん、質問に答えるだけなのに何をそんなに悩む必要があるのか。 理解に苦しむ。 だからこそ聞いてみたいのだけど。 「どうする?時間がないのは君の方だろう?」 本当のところボクらも警察沙汰は避けたいし、うるさい奴らに見つかる前に立ち去りたいところだけれど。 ここでそれを話す必要はない。
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