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私が見たかった映画は、スパイアクションものだった。
カオが見たいと言った映画は、高校生の甘酸っぱい青春恋愛映画だった。
そして、私はじゃんけんに負けたわけですが。
「面白かったね~。胸きゅん、ときめき、甘酸っぱい!!」
「いや…結構過激で暗い話じゃなかった?」
カオの感想に私はややげんなりしながら突っ込む。
「そう?」
「まぁ、見る人によって意見は変わるとは思うけど…」
お互いが物凄く好きあってるけど、親同士の仲が悪いのと年齢的に交際は認めないと言われていた中でも2人は愛を育んで行くんだけど…
親の策略で2人は離れ離れの別々になってしまう。
彼女の居場所を知らない彼氏が恋焦がれて、なんとか彼女を探し出したんだけど親に見つかってしまい2人で逃亡…
追われて逃げて、助けてくれる人が居たり…
そして、最後は…
映画を見てからのお楽しみ(笑)
「誰かに思いっきり愛されてみたいよねー」
ふんわりと可愛い笑顔でカオが言う。
「愛してるぜ!」
「男の人から愛されたい」
折角、ノリで言ってみたのに冷たくあしらわれてしまった…orz
「んもー」
「うふふ、そーいうのは本当に好きになった人に言わないと。でも、ありがと」
「本当に好きになった人かー…」
相手の為なら身を引ける自分、相手が好きだからこそ手に入れたいと思う自分。
私は今まで、そこまで情熱的に燃える事の出来る恋愛をした記憶はない。
去る者は追わず。
結局の所、私が酒豪だからフラれるんじゃなくて…
どこか冷めているからそれに気づいてフラれるんだろう。
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