2.美麗男。

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とりあえず、休憩がてら目についたカフェに入る。 適当に注文して、さっきからの疑問を口にする。 「本当に好きって何なんだろうね~」 「簡単でいて、とても難しい話ね」 「簡単なのに難しいって何(笑)」 注文して運ばれて来た紅茶にミルクを注ぎながら尋ねる。 カオはカフェラテを頼んでいた。 カフェラテの無糖派のカオはそのまま口をつける。 「好きって気持ちも、"like"と"love"があるでしょ?そこの違いにまずは気付かないといけないじゃない」 「ライクとラブねぇ…」 likeは理解できてもloveが難しい。 うーん、と唸っているとカオが私にヒントをくれる。 「この人の為なら何でもできる、とか思う事かなぁ?」 「何でもって、内容によるでしょ(笑)」 「その内容すらも何でも受けて立とうじゃないの!この人の為なら!って思える事が大事なんじゃない?」 「自己犠牲?」 「そう思ってる段階で程遠いわね、レイってば」 私の返答に呆れたようにため息をつかれる。 でも、カオが言ってる事って自己犠牲じゃないのかなぁ… 自分を犠牲にして相手に尽くす…のが愛? 「ま、そんなレイの為に今日は色々考えてるから楽しみにしててね」 にっこりと、カオが微笑んで言った。 .
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