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しばらく繁華街の中をそうやって歩いて行くと、ある一軒のビルの前でカオは立ち止まった。
ビルの1階には煌びやかなネオンと装飾。
お店の看板には『oscar』と書かれている。
「…オスカー?」
「オスカルって読むの」
「何のお店?スナック?」
躊躇う私の腕をグイグイと引っ張りながらカオが看板の脇を通り中へと向かって行く。
通路の突き当りには、赤茶色の重厚な扉。
それを重そうに、カオが開いた。
「いらっしゃいませー」
中から、男性の声が聞こえた。
「んーとね、オカマバー」
ここでようやく、カオは何のお店なのか答えたのだった…
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