橋の女の子

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俺は木下正(きのしたただし)。 大学受験に3回失敗して、今人生のドン底を味わっている。 (ふー。今日も休憩がてら、散歩するか) 8月のある日、俺は勉強の合間、休憩のためにいつも近くの河川敷を歩いていた。 午後8時頃、いつもの散歩道に一人ぼっちの中学年くらいの女の子が橋の前に立っていた。 近寄ってよく観ると、雨が降っていないのに傘をさしていた。しかも、レインコートを着ていて長靴も履いていた。 俺は気になって声をかけた。 「こんな夜中に何してるの?」 「……」 返答がなかった。 「だれかまっているのかな?」 「………」 女の子はうんともすんとも言わなかった。 ぐぅ~ 女の子のお腹から音がなった。 「……あ…あたし、お腹空いた。」 「お腹すいてたのか!わかった。俺がなんか持ってきてあげるよ!!」 俺は急いで、家に戻り、冷蔵庫の中を見たが、お腹が脹れるものはなかった。 俺は単車に乗り、急いで近くのコンビニエンスストアに行った。
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