第1章

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「異世界と証明できるもの、ですか。つかぬことをお聞きしますが元の世界に魔法というものはありましたか?」 「魔法?魔法だって!!!!??」 今まで喋ってなかった中学生くらいの男が嬉しそうにはしゃいでいる。 「ええ、魔法です。この世界では魔法があります。例えばこんなふうに。 ファイアーボール!」 マスタスがファイアーボールというとマスタスの手のひらの上に炎の塊が浮いていた。 「本当は詠唱がいるのですが今のは無詠唱で使いました。 これで異世界については信じてもらえるでしょうか?」 「僕は信じるよ!前読んだ転生ものの小説とおんなじパターンだ! まさか自分に起きるなんて!!!」 またしても中学生がひとりで小説やらなんやらとはしゃいでいる。 (まあ、あの変な子は置いといて異世界ってのは間違いなさそうだよね。) さすがに目の前で魔法とかいうのを使われれば信じるしかない。 (手品っていう可能性もあるけどまず地球にこんな城は無かったはずだし) さっき疑っていた二人も今まで黙っていた奴らも状況の整理がついたのかみんな考え事をしている。
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