殺し屋

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キュッキュッ 「これで大晦日組は壊滅、 奴等の裏ビデオ、風俗、キャバクラ、年越しソバ工場のシノギは俺達のもの。 大晦日組がいると俺達正月組に日が当たらなかったからなあ?」 嬉しそうに壁に貼られた大晦日組 組長の写真に赤ペンでバッテンをつける角刈り白スーツの男、 彼は暴力団新年会系 正月組の若頭(カシラ)だ。 「へへへこっそり見てたぜ! 鉄砲を使わねえ鉄砲玉のおまえは 奴らの鉄砲に怯まない無鉄砲な野郎!!強すぎるぜ!!」 やたら鉄砲を連呼するいかにもガラの悪いパンチパーマと紫の色眼鏡、 ヒョウ柄のシャツと 大阪のおばちゃんみたいなファッションセンスの男は俺の先輩的な意味での兄貴。 そして鉄砲玉という名の使い捨て殺し屋の俺は、 持田タケル。 親方を殺した俺を入門させてくれる相撲部屋なぞある訳がなく、 ヤケ飲みして暴れて飲み屋の用心棒を倒した俺は 正月組にスカウトされたのだ。 殺し屋と言うと映画や漫画でかっこいいイメージがあるがそんな事はないし、 日本で専門の殺し屋している奴は多分はいない。 つまり一度撃てば戻らない使い捨ての鉄砲玉なのだ、 まあ俺だけは何度も生きて戻って来てるが。
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