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その日以来ほぼ毎晩ランダが現れて、
それをバロンがチャロナラン村の手前で撃退するパターンが続いた。
その戦いは村民にとって、
スリリングだが安心感のある娯楽の様な物になっていく。
翌日の職場や学校、家庭でその戦いの話題で持ち切りになり、
噂を聞いた他の村民達も観に来たり、
旅人は良い土産話にしたりと一大ムーブメントとなり、
村には善玉バロンと悪玉ランダのグッズが多く出回っている。
勿論寺院にいるバロンへの参拝客も増加の一途を辿った。
「キャー!バロン様!素敵!」
「僕も大きくなったらバロン様みたいになりたい!」
『はっはっは!そうかそうか!』
「おぉバロン様が輝いてらっしゃるぞ!」
「やはりご機嫌の様だな!」
神代星人(デーヴァガリアン)の科学技術は理解出来なくとも、
バロンのテンションが上がる度に体が光る事は、
地球人達にも理解出来る様になった。
そのため人々は益々バロンを拝み、
バロンの力も益々上がっていったのだ。
「ありがたや!ありがたや~!!」
『はっはっはっはっはっは!!!
ランダが百人いようと負ける気がせん!!』
無論奉納されるライスの量も増していき、
バロンも嬉しい悲鳴を上げるしかない。
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