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『辞めろ!お前ら辞めろ!!』
レヤック達は容赦なく猿か虫の様に飛び掛かり、
バロンの巨体を揺らしていく。
小さくて沢山いる分ランダより厄介である!
それにバロンにとって人間はあくまで守る対象、
ランダによって自分と同じく変わり果てた者達だから尚更反撃しにくい。
『目を覚ませ!お前らはランダに操られているだけだ!!』
だが一向に耳を化さないレヤック達は、
何か細かい金属片をバロンの体に刺していく。
それはチャロナラン村で、
自らが噛み砕いたランダの刀の破片である。
『ぐっ!!仕方ない!!』
情けを捨てて本気で反撃の覚悟を決めたバロン、
再び額のパワーストーンが光り輝く。
『バアァナパティイィイィイ!!ん!?』
光線発射しようとした途端、
レヤック達は攻撃を辞めて逃げ去って行った。
『まっ!待て!!お前らランダの居所を知っているのか!?』
木々の間を駆け抜ける者、
猿の様に枝を伝う者、
人である事を忘れて四足歩行で逃げる者、
逃げ方はバラバラだが方向は一緒。
焦るバロンは木々をへし折り一心不乱に追い掛ける。
『待てえぇぇえぇえぇ!!んんん!?』
しかし目の前には大きな沼があった。
レヤック達は横に逸れたが、
バロンはその巨体の運動エネルギーゆえに止まらずにハマってしまった!
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