新たな敵

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『でも・・・浅いなこれ』 そう!一瞬底無し沼と思われたが、 底はバロンの足位で以外と浅かった。 『なんだよこんなの簡単に抜けられるぞ!ハハハ!!』 レヤック達のお粗末な罠に失笑したバロン、 しかし!正面を見ると先程とは別の仮面を被ったレヤックが短剣を持ち、 何かブツブツ呪文を唱えていた。 辺りを見渡すと、 沼の岸に複数の金属の柱が建っている。 しかもそれらをよく見るとコイルの様な物もある。 『まさか!罠か!?』 バロンが気付くと同時に、 レヤックの一人は短剣を地面に突き刺した。 するとそれがスイッチになっていたのか電気が通い、 金属柱の間に電磁波が流れ、 バロンに一斉に襲い掛かった! 『ぐわあぁあぁあぁあぁあぁあぁあああぁあぁあぁああぁあぁあぁあ!!!???』 刀の破片は誘電し易くするためである! それはまるで電磁の結界であった。 レヤック達の体を強化改造出来るランダである。 彼等を使ってバロンを陥れる罠を張っていたのだ。 『ななななななんて奴だあぁあぁあぁあ!! しかしこんな物で負けてたまるかあ!!』 浅い沼で溺れそうになっていたが、 体内に泥が入るが手足を収納し、 逆に出した尾を長く伸ばして地面を叩いて勢いをつける。 回転して渦を造りながら浮上し、 反重力スラスターを全開にして電磁結界を突き破って空高く上昇する。 電磁波を振り切った所で反重力スラスターを切ると、 重い頭を下に向けて落ちていく。 『よし!バナパティイィイィイ!ビイィイィイイィイィイイィイィイイィイィイム!!!!』 まだ残った回転の勢いを利用して、 光線によって岸の金属柱やレヤック達を一気に焼き払っていく。 それはまさに神の怒りに触れて天罰が下ったかの如し!
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